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​季用の俳句

"季用" は、うららかファーム当主・関口潔の俳名です。BLOGにて、時々の俳句を紹介しています。

私の田の用水路を挟んで、遅咲きの八重桜の木が10本ばかり立ち並ぶ。この桜はちょうど五月の田植えを待つように咲き、代田の一面に花を敷き詰めてくれる。風で吹き寄せられた田の隅の、分厚い板のような塊の花を掬い取って、田植機を乗り入れ、田植えを開始する。

花は散り続き、私は、田めぐりの度に畔際の花びらを、またまた掬い続けることになる。花びらが色あせ、腐食し、褐色となり、汚く苗を埋め尽くしてしまうので、ブツブツと不平を言っている人もいるようであるが、農繁期でなかなか花見に行けない私にとって、田植えと花見をかさねてくれるこの八重桜は、心ときめく桜の木なのである。

​畝立ての腰を伸ばせば花の雲

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